第80話 最近のIFRS決算開示事例
(住友商事と日本板硝子)①

今回からは、最近の日本企業のIFRSによる開示事例を説明します。
具体的には以下の開示について説明します。

住友商事:
(6月24日)IFRSによる2011年3月期の決算短信と有価報告書を公表

日本板硝子:
(8月4日)IFRSによる2012年3月期の第一四半期の決算短信を公表

住友商事

IFRS移行に関する情報としては次の通りです。

住友商事については、これまで米国会計基準を適用し、開示してきたものを、2011年3月期よりIFRSを適用し、開示することに変更したものです。
通常の会社のパターンである日本基準からIFRSへの変更の例ではありません。

2009年4月1日が移行日となります。

決算短信には次の項目が記載されています。
・2011年3月期(当期)と2010年3月期(前期)を対比した財務諸表

・移行日現在の資本に対する調整(財政状態計算書の調整)

・前期の資本に対する調整(財政状態計算書の調整)

・前期の包括利益に対する調整

・当期の資本に対する調整(財政状態計算書の調整)

・当期の包括利益に対する調整

・IFRSと米国会計基準との差異(2011年3月期)

今回は米国基準からの変更ということで、一般的ではないので、IFRSと米国会計基準との差異(2011年3月期)という資料について説明します。

図1

米国会計基準の当期利益(住友商事㈱に帰属)とIFRSの当期利益(親会社の所有者に帰属)との差異は25億円しかありません。

当期利益に「住友商事(㈱)に帰属」とか「親会社の所有者に帰属」などの記載があるのは、ご存知のように、IFRSの当期利益概念は連結子会社の利益については非支配持分(少数株主持分)に帰属する金額も含めているためで、親会社に帰属する金額どうしで比較するためこのような記載になっています。

株主資本は494億円異なりますが、こちらも同様に、被支配持分(少数株主持分)を除いた金額で比較するため、記載方法が工夫されています。

差異についての注記内容は次回記載します。

海景君の感想
『米国会計基準からIFRSに変更した場合には、やはり影響はすくないとかんがえられそうだ。』

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