第82話 最近のIFRS決算開示事例
(住友商事と日本板硝子)③

今回からは日本板硝子の平成24年3月期第一四半期のIFRSに基づく決算について記載します。
8月4日に決算短信が、8月9日に四半期報告書が公表されています。

決算短信にも四半期報告書にも日本基準からIFRSへの調整表が記載されていますので、まず、調整表と調整内容について記載していきます。

損益計算書及び包括利益計算書の調整

2011年3月期の損益計算書の日本基準からIFRSへの調整表です。

図1

図1

当期利益が随分増えています。

差異の説明
売上高(2011年3月期日本基準→IFRS143百万円減少)
・出荷基準からリスクと経済価値が移転した時点での収益認識に変更したことによる差異

続いて、同じく2011年3月期の包括利益の日本基準からIFRSへの調整表です。

図2

図2

当期利益がIFRSの場合に増えているので、その分、包括利益のマイナスもIFRSの方がすくなくなっています。
それから同じく2011年3月期と2011年3月期第一四半期の営業利益の日本基準からIFRSへの調整表となります。

図3

図3

営業利益に対する影響は、やはりのれんの非償却が大きいようですね。

差異の説明

営業利益(2011年3月期日本基準→IFRS8,515百万円増加)

・のれんの非償却により営業利益8,429百万円増加

・退職給付数理計算上の差異をその他の包括利益とすることで営業利益5,642百万円増加

・開発費の資産計上で営業利益236百万円増加

・営業外損益項目と特別損益項目を営業利益項目に表示変更することで営業利益5,550百万円減少

次回は「親会社の所有者に帰属する利益」と「親会社の所有者に帰属する包括利益」の差異について記載します。

海景君の感想

『日本基準とIFRSとでは、利益の金額が随分違うな!』

『のれんの非償却による影響がおおきい!』

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